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1953年創刊で日本唯一の企業診断・経営コンサルティング実務の専門誌になる「企業診断」に、スポーツビジネスに関する連載企画「熱狂がビジネスを変える」として、Jリーグ湘南ベルマーレの記事を寄稿しました。

我が家とスポーツ

今回の企画はいくつかの想いがあって立ち上げましたが、その中心にあるのは、我が家の子供たちがそれぞれにスポーツを楽しんでいることです。

中学生と小学生が頑張っていますが、もちろん将来どのカテゴリーまで行けるのか・続けるのかはわかりません。また、その後も仕事としてスポーツに携わっていくのか、どうなのか。やはり、直接関係しない仕事につく可能性が高いでしょう。

それでも応援する側も真剣になると、子供たちの現在と未来で考えることがありますし、その世界をもっと知りたいとも思いました。

そして、中小企業診断士としては、スポーツをビジネスの視点から支援していけることがないかと考える様になりました。

こうなってくると、結構真剣な目標でもある、まさに仕事と家族のシナジーですね。

スポーツビジネスの連載に向けて

スポーツビジネスを調べるとインターネットや書籍から見えてくることがあります。

ビジネス全体の面では、

  • 日本の二大プロスポーツと言える野球とサッカーも、欧米に比べると、売上や利益規模、そのためのマーケティング等のビジネス的な観点では大きなギャップがある。マーケットは、欧米の方が圧倒的に大きい。
  • その他のマイナーなスポーツになると、選手ですらスポーツから得られるサラリーが十分でないこともある。
  • 競技のビジネス規模の拡大が、選手のサラリーだけでなく、関連する仕事・雇用も創出につながる。
  • 日本国政府の未来投資戦略において、「スポーツを核とした地域活性化」や「スポーツの成長産業化の基盤形成」として注目され、課題認識されている。

しっかりと売上と利益を上げる、キャッシュを生むという点からは課題が見えてくる様に思います。

一方で、スポーツビジネスの面白い面は、

  • 観客(顧客)が選手やチーム(自社の商品)への感情移入ができ、共感し、共にチーム(ビジネス)の成長を楽しむ最高のコト消費型のビジネスである。
  • 日本の最近の取組みでも、地域性をキーにしながら顧客に密着し、勝敗だけではなくコンテンツとしてスポーツを上手く見せ、成功している事例が多く出始めている。
  • ラグビーW杯や、難しい状況になってしまいましたが東京オリンピックなど、国や地域と言った広い範囲に熱狂や感動を与える力がある。

やはり、他のビジネスとは一線を画す魅力があるのは間違いないと言えます。そして、時代を超えて、ですね。

もうひとつ、身近なところに話を絞り込むと、

中小企業診断士の実務の中で、成功事例を例にとって説明をすることが多くあります。その時に、よく知られているスポーツを題材にできると、伝えやすく興味深く聞いてもらえるのではないかと考えています。

構想から取材までの道のり

2年前位から、スポーツに魅力を感じ、スポーツビジネスに興味を持つようになり、スポーツ×中小企業診断士の機会を探すようになりました。

その中で、インタビューや執筆までのノウハウを集中的に学ぶ「取材の学校」に出会い、20年ぶり位に生徒になって(学校なので)、入念な準備をしました。

筆耕が出来る様にICレコーダーを二つ購入して、写真撮影の実技授業も受けて一眼レフのストロボを購入し準備万端となりました。

当然、アポイントメントを取ることの苦労はありましたが、ぜひ話を伺いたい考えていた湘南ベルマーレを取材することができました。

何冊か書籍を読み事前の準備をしていましたが、やはり最前線で陣頭指揮をとられた方の話は尽きることがなく、一つひとつの言葉が重く、非常に引き込まれるものがありました。

取材の中で、選手やサポーター、社員の話も非常に面白くてもっと聞きたいけれど、企画を成立させるためにはビジネス面にも切り込まなければいけない、という点が苦労話だったかもしれません。

スポーツビジネスの裏舞台としてまとめたものがこちらになりますので、よろしければお手に取って下さい。