前回に続いて事業計画についてになりますが、今回は具体的なポイントを考えていきたいと思います。
前提としては、自社の計数管理が目的となる予算や中期計画ではなく、融資や補助金の審査、ビジネスコンテストに応募する時の事業計画をイメージしています。
募集要項や項目のお題をよく読んで
試験でも、仕事でも、その他のコミュニケーションでも一緒ですが、やはり問われていることに問われた通りに答えることが重要です。
募集要項や、計画書の項目の説明をよく読む必要がありますね。
答えているつもりなのに相手に伝わっていない、というのも避けなければいけません。
一番良いのは、要項や項目説明のフレーズを見出しとして使い、そこに続けて自分の企画を書くことです。
そうすると、「この先に、要項のこの部分が書かれているのだな」というのが明確になり、
読む側にとって「なぜここに?何を?」等といった違和感がなく計画が頭に入ってくると思います。
もれなくだぶりなく
記入欄がいくつかあって、「書き進めるうちに気がついたら、同じことを何度も書いてしまっていた」とことも起こり得る問題で、上手く内容を切り分けることで回避したい懸念点です。
コンサルティング的には、「MECEでもれなくだぶりなく」企画やストーリーを整理したいところです。
MECEには切り口の活用が効果的で、これら事業計画の策定では、時系列や戦略のレベルを意識すると、上手く切り分けができると思います。
【時系列】
事業を立ち上げる根拠となる過去の経験や強み、
将来、ニーズの充足や課題解決のために、強み磨き、どのように活用していくのか
【戦略レベル】
創業の動機や実現したいこと、将来の企業活動においても必ず中心となる自社の理念等の、事業戦略なのか
商品・サービスを具体的に販売していく為のマーケティング戦略なのか
一方で、事業計画で最も重要と考える部分(強みや理念)に関しては、必ず記入項目のどこかに記載したいですし、読み手に印象をつけるためやストーリーの一貫性を表すため、計画書に何度か記載するのも戦略だと思います。
MECEとは
少し脱線しますが、せっかくなのでMECEについて簡単な説明をします。
世の中によくある「ロジカル~」の手法の根底にも、この考え方があると思います。
省略せずに書くとこうなります。
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive
“相互に、双方に”“排他的な”and“集合的に”“徹底的な”
中小企業診断士について学んだことがある人は多くが、また各種コンサルティングを生業とする人の多くも、重宝しているツール(考え方?)だと思います。
現状分析を正確に行うことで、初めて望ましい課題や改善施策の設定ができます。
問題点と改題や改善策が1対1になるように、現状を細かく切り分けていく手法とも言えると思います。
問題点が漠然としたままでは対策が打てないし、あるいは問題点と対策の整理が不十分だと、下手をするとある対応策が別の問題を生んでしまう等もあると思います。
当事者として適切な対応策を打つことにも、コンサルタントとしてその対応策を納得してもらえるように伝えることにも、しっかりと事業計画を練ることにも、このMECEは重要なツールだと思います。
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