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あと2週間で東京マラソン2020ですね!

私は残念ながら抽選で外れましたが、今回は観戦も相当楽しみですよね。(と、記事を書いていたところ、一般は走れなくなってしまいましたが、、)

なぜなら、東京オリンピックをかけた代表争いがあり、その中でのナイキ新型厚底シューズのデビューで、レースがさらなる高速化になりそうなためです。想像をこえる戦いがくりひろげられそうです!

想像を超える、iPhone以来のイノベーション

私は、最近のナイキの厚底シューズに、私達が日常生活で手にする商品では「iPhone位の!」あるいは「iPhone以来の!」な技術革新を見られると思っています。技術的な進歩に「すごいな」というもありますが、何より新作が出る時のワクワク感がたまりませんね。

私はかつて、iPhone3GSでiOSデビューして、4S、5Sくらいまでは毎回驚きがあって、機種変換が本当に楽しかったのをよく覚えています。この点では、プロダクトにユーザーの「想像を超える」進歩が見られる時が、イノベーションと呼ばれるのだと思っています。

ただ一方で、ユーザーもiPhoneやスマホの「経験」が増えてくると、プロダクトの進歩を先回りして想像するように、想像できるようになってきます。そうして、プロダクトが想像を超えられなくなると、もはやイノベーションではなくいわゆるバージョンアップになってしまうのではないでしょうか。

しかしながら、これは、仕方がないことだと思います。私も今でも、「安心感」がいちばん重要なポイントで、iPhoneとiOSにお世話になっています。後は、機種変更の時に悩まなくてすむところですね。

今のナイキの厚底にも、やはり想像を超える進歩と、ワクワク感がありますよ。新作も、見た目の“煽り”も相まって、レースデビューが楽しみでたまりません。
箱根駅伝で注目を浴びたヴェイパーフライ ネクスト%のデザインもすごいなと思っていましたが、今回世界中が注目していた新製品のアルファフライもそこまでやるか!というところが、振り切っちゃう感じが、やっぱりナイキはやるなと唸らされました。

開発のアプローチこそがイノベーション

ナイキの技術、デザインやマーケティングの力が結集した厚底ブームですが、実は開発のアプローチこそがイノベーションなのではないかと思っています。

知っている人も多いと思いますが、ルーツはナイキの“Breaking2”プロジェクトです。フルマラソンで、前人未到の2時間以内を目指したプロジェクトです。

少しオーバーかもしれませんが、選手にとってもファンにとっても、「アポロ計画で月を目指した」位のインパクトと、人を惹きつける魅力があると思います。ここら辺は、アメリカ人やアメリカの企業が本当に上手いところですね。

そんな、まるで人類を代表するかの様な壮大な目標を立て、「優秀な長距離ランナーをさらに速くするため」に、ランニングだけではなく、生理学、バイオメカニクスや栄養学の専門家と、ナイキのシューズやウェアの開発チームが一緒になって、人類初の2時間切りを目指しました。

詳しくはこちらのMovieもドラマチックによくできているのでぜひ!

https://www.nike.com/jp/running/breaking2

そのプロジェクトの一環、あるいは目玉としてのシューズ開発でしたが、開発のアプローチが非常に面白いところです。もし他と変わらない一般的な開発であれば、選手の走り方や感覚に合わせて、あるいは当時の主流の考え方であったユーズソールを薄くするといった、開発アプローチを取っていたのではないかと思います。

しかしながら、Breaking2の厚底の開発では、シューズの反発力を最大化するためにカーボンプレートを内蔵して、カーボンプレートの力を発揮するための走り方をランナーに求めた点が独特だと思います。

ランナーにシューズをあわせるのではなく、シューズにランナーがあわせるという要素が多かったのではないでしょうか。

こうすることで、ランニングのタイムを押し上げるだけではなく、誰もが想像しえなかった、驚きワクワクする製品が完成したのだと思います。

Breaking2というとてつもない目標だったから従来の延長線上ではダメだった!?
シューズ単体ではなくバイオメカニクスや栄養学とチームを組んだから走り方からアプローチできた!?
から、世の中があっと驚くものをうみだせたのでしょうか。

まとめ

人々の想像を超えた時にイノベーションが生まれる、ただし徐々に想像に追いつかれるとそれはバージョンアップになる

ナイキの厚底は開発のアプローチから従来と異なり、画期的だった。それをさせるための「とてつもない目標」、「さまざな専門家の知識」と「チームの情熱」があった。

あとがき、

私のランニングシューズも現在のモノからナイキになりました。自分のなかでは、実力的にカーボンプレートはまだ早いかなぁというのがあり、ペガサス36というシューズを履いています。

ナイキらしいかっこいいデザインでありながら、36回の着実なバージョンアップ・機能アップを続け、長年ランナーの走りを支える堅実なすばらしいシューズです!